つんどくです。

知的好奇心と創造を、

つんどくです

本屋に無い本を探す旅

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どうも、つんどくです。

とある日、祖父に1冊の本を手に入れてほしいと頼まれました。しかし、その本がAmazonやどこのネット通販にも見つからないのです。

 

祖父からのおつかい

朝の7時半、私はいつものように仕事に行く為の支度で家の中をのそのそと歩き回っていました。朝はできるだけゆっくり過ごしたいものですが、時間が待ってくれるなんてこともなく、私が家を出なくてはいけない時間が刻一刻と近づいてくるのです。時間に支配されて生きている毎日というものが定年、雇用延長で65まで続くと考えただけで、なんとか時間との付き合い方を変えることはできないものかと考えを振り絞るがなかなか良い答えなど時間に追われている時に考えても大して思い浮かばないものである。-ましてや雇用延期が伸びるらしく、私が定年近くなる頃には70までが延長期間だと聞いたことがあるから困ったものだ。そんなことを思いながら支度をしていると玄関の扉が開いた。そこには祖父が立っていて、一枚の紙きれと新聞の切り抜きを持っていた。私はおはよう、と挨拶をして用件を聞いた。歴史に関する本が今度発売するので買ってきて欲しいというお願いだった。新聞の切り抜きには著者の顔と作品が映っていた。一枚の紙きれは本のタイトルだった。時間がある時で良いので買いに行ってくれないか、とのことだったので私は了解をして祖父は自分の家に戻っていった。私は紙切れ2枚を机に置いて数分後には家を後にし、職場へ向かった。 

ネットにも本屋にもない

仕事から帰ってきて机の上に置いてある2枚の紙きれを取った。よほど読みたい本なのだろうか、祖父が私に頼みごとをしてくることなどめったにない。私も本が好きな人間のひとりだ。気になった本があればできるだけ助けてあげたいと思い、さっそくネットで調べてみる。通販でさっさと注文しちゃおうと、Amazonで本のタイトルを入れ、検索してみる。なんとゼロ件のヒットだった。何件かヒットしているが明らかに違う本である。Amazonで探しても見つからない本とはなかなかニッチな本なのかと思い、今度はGoogleに本のタイトルを入れる。検索、数件ヒットした。新発売の歴史本ということでその内容を説明しているサイトを見つけた。その記事の内容を読んでみると、驚くことに本屋にすら置いてないとのこと。どこまでマイナーな本を探しているのだうちの祖父?本を取り扱っている場所がひとつだけ記載されていて、それは神社だった。聞いたこともない神社だ。続いて神社の名前で調べてみると私の自宅から電車とバスで片道約3~4時間ぐらいかかる。少し私の心がざわついた。これを買いに行くということは1日を費やすことになる。。。久しぶりの3連休、家でゴロゴロしていたい、、、いや、行こう。ちょうどよいエクササイズになるかもしれないし、あまりにもインドア派な為、外にでないのも健康に良くないと思い始めた頃だった。そして3連休の前日の夜、私はその本が置いてある神社に行く決心をした。そして何故かその夜風邪を引いた。

鉄の箱

電車に揺られ、バスにも揺られ、こんなに乗り物に乗っている時間が長い日はいつぶりだろうか。限定された狭い空間でいつもよりも人が異様に密集しているこの空間が私は大嫌いだ。まるで自分のいるべきポジションが決まっているのかと思うほどに動かない、そしてこれからどこかに送り出されるような静けさ。ほとんどの人が下を向いている。何がそんなにあなたの人生をつまらなくさせているのかしばらく考えたが、答えはたぶんいつまでたってもでてこないだろう。移動中はできるだけ読書をしていたので移動時間はそこまで苦にならなかった。バスを降りてから少し坂を歩いた。たぶん10分ぐらい。けっこう息を切らしそうになったが、無事に神社の前に着いた。

神社

鳥居を抜けると大きな木が道沿いに何本も立っている。その為か日陰で急に雰囲気が変わる。誰もいないのに背筋が伸びた感じがした。決して大きい神社ではないが、そこに立っているだけで身体が軽くなるような気がした。無事に本も手に入れる事が出来たのでひと段落してから神社を後にした。鳥居を抜ける前に、私の目の前をネコが横切ったのが何とも神秘的だった。黒猫ではなかったので不幸の前触れでもないと思ったが、こちらを睨んでくるネコ様にお辞儀をした。ニャアと鳴いてどこかに行ってしまった。

帰宅

帰りはすっかりお昼を過ぎて夕方近くになっていたので電車やバスには人がごった返していた。どちらかというと人込みに疲れた旅だったなと思う。ましてや3連休だから余計混んでいるのだと後で気づいた。駅ナカのコーヒーをすすりながら一休憩してゆっくりと自宅に帰ってきた。荷物を降ろしてから祖父の家に向かう。遅れてごめんね、と一言伝え、1日かけた本を渡した。祖父は待ってましたというような表情をしてありがとうと言った。欲しかった本を実際に手に取って喜んでいる祖父の顔はサンタクロースからクリスマスプレゼントをもらった子供みたいに笑顔になっていた。欲しかった本を手に取る瞬間は何とも嬉しい瞬間である。1日かけて手に入れた甲斐あったというものだ。私は自分の家に戻ると、風船から空気が抜けていくみたいに、疲れがきた。やっぱり人混みは嫌いだ。家にいる方がよっぽど有意義な週末を過ごせそうだ。

 

【今日のひとこと】超・箇条書きな日記でした